米国利下げ局面における米国銀行株式の見通し

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利下げ局面における銀行株式の見通し

 

利下げ局面における銀行株式の見通し|ファンダメンタルズは依然として良好だが・・

 

NY Times

 

米連邦準備理事会FRB)は、米国国内の景気減速懸念に対して予防的に対応するため、7月末に約10年半ぶりの利下げに踏み切りました。

 

FRBは、2019年10月末の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を0.25%引き下げ、7月、9月に続く3会合連続の利下げに踏み切った格好です。

 

中国との貿易戦争のリスクを警戒し、金融緩和で景気悪化を未然に防ぐ狙いがあります。

 

ただ、パウエルFRB議長は先行きの金利政策を「適切に見極める」と表現するにとどめており、利下げはいったん打ち止めとの考えをにじませましたが、トランプ大統領による金融緩和圧力は相当なもので、その後も、世界景気の減速感が強まる中、追加金融緩和姿勢を強めています。

 

米国の金利環境が、利上げ局面から利下げ局面へと転換する異常事態の中、株式市場では米国銀行の収益が金利低下と利ざや縮小によって悪化するのではないかといった懸念があるように思われます。

 

FRBは1990年代後半にも、グリーンスパン議長時代に「予防的利下げ」に踏み切ったことがあり、当時も利下げ幅は合計0.75%でした。

 

現在は政策金利が既に1%台半ばまで下がっており、現体制も予防的な利下げは小幅にとどめ、景気後退期の政策余地を残す必要があるとみられます。

 


米国のファンダメンタルズは依然として良好

 

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米国のファンダメンタルズ(経済の基礎条件)は依然として良好であり、2019年から2020年にかけて1桁台後半の成長率する可能性があります。

 

これはS&P500種指数全体の利益成長率予想を大きく上回っています。

 

S&P500とは、主要上場市場が米国の取引所(ニューヨーク証券取引所、NSDAQ等)の米国企業で、流動性がある大型株から選ばれた500銘柄で構成されています。東証株価指数(TOPIX)と同じように時価総額を指数化したものになりますが、東証株価指数(TOPIX)は東証1部全銘柄を対象にしている点がS&P500とは異なります。

 

個人投資家が米国株に投資することも可能で、「ダウ平均(ダウ工業株30種)」「S&P500」に連動するETF(上場投資信託)や投資信託は複数存在し、それらを使ったインデックス投資が可能です。

 

話を戻しますが、S&P500種指数全体の利益成長率予想を大きく上回っていますが銀行株式のバリュエーション(相対的な価値)は、過去の水準や他業種と比較して大幅に割安な水準にあるといえます。

 

銀行ビジネスにとって重要な金利収入と利ざやについてですが、過去において両者の強い正相関は統計上見られません。

 

実際、1990年代から2000年代半ばにかけて、長期に亘り利ざやが縮小傾向にあったにもかかわらず、金利収入は安定した成長を示しました。特に、1994年3月から2001年3月の7年間で、利ざやが1.15%縮小したにもかかわらず、米国銀行株式(S&P総合1500銀行株指数(配当込み、米ドルベース))は、年率+19.3%のリターンをあげました。




 

米国銀行の金利収入は利ざやの縮小にもかかわらず安定して増加傾向

 

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米国銀行の金利収入は利ざやの縮小にもかかわらず安定して増加傾向にあります。

 

つまり、利ざやだけに焦点を当てるのではなく、金利収入と貸出残高の関係について目を向ける必要があります。

 

1985年以降、貸出残高の成長に伴い金利収入も増加してきており、両者の強い正相関が確認できます。

 

また、過去において金利収入の一時的な減少は何度か見られるものの、減少傾向を示した期間(2010年~2011年)は、企業と個人がともに債務を削減し貸出残高の減少が続いた金融危機後の期間(2008年~2011年)と重なっています。

 

貸出残高は経済成長に合わせて成長していくことが期待されることから、予測しやすく銀行を分析する際の重要な要素です。

 

現時点で、2008年の金融危機に匹敵するような景気後退シナリオは想定されていません。

 

良好な経済環境にある中でのFRBの利下げ政策は、現在の景気拡大期間を引き延ばす可能性が高く、貸出残高の成長をさらに後押しすると考えています。米国銀行の貸出成長率は、ここ数年は、前年比で平均5%程度と堅調な推移を示しています。

 

現在の経済環境を踏まえると、この水準は妥当であり、緩やかな経済成長が続くなかで持続可能と考えています。




米国銀行の金利収入は収益成長のドライバー

 

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米国銀行にとって、利ざやが拡大する環境と利ざやが縮小する環境では、利ざやが拡大する環境が良いことは言うまでもありません。しかし、現時点においては金利低下、利ざや縮小について不安を抱くのではなく、経済成長とともに着実な貸出の成長が見込まれる中、米国銀行の収益成長ドライバーとして、金利収入に目を向けるべきだと考えます。

 

また、良好な信用環境、着実な貸出成長、活発なM&A(合併・買収)、コスト削減、自社株買いや増配などの健全な資本政策など、米国銀行株式にとっての好材料は多くあります。

 

米国銀行は、米中貿易摩擦や世界経済減速などのリスクに直面していることに加え、米国金利が歴史的な低水準にあるという逆風にも直面しています。しかし、米国銀行の良好なファンダメンタルズや、株価水準が過去および市場全体と比べて相対的に割安なバリュエーションであることを考慮すると、米国銀行には魅力的な投資機会があると考えています。

 

米中貿易摩擦や世界経済の減速を踏まえると、株式市場のボラティリティ(価格変動)は高止まりすると思われます。

 

しかし、貸出成長と信用コストに直接的な影響を与える米国経済に焦点を当てることが重要と考えています。米国の景気拡大は続く可能性が高く、引き続き米国銀行業界に追い風をもたらす可能性が高いでしょう。

 




▶(Hot TOPIC)金融緩和について

 

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金融緩和による、金利の低下・上昇が経済に与える影響ですが、金利が下がると、金融機関は、低い金利で資金を調達(普通預金切りに支払うコストが低くなる)できるので、企業や個人への貸し出しにおいても、貸し出し金利を引き下げることができるようになります。また、マーケットは連動していますから、金融機関の貸出金利だけでなく、企業が社債発行などの形で市場から資金調達をする際の金利も低下します。

 

そうすると、企業は、運転資金(仕入れなどに必要なお金)や設備資金(工場や店舗建設など設備増設に必要なお金)を調達しやすくなります。また、個人も、例えば住宅の購入のためのお金を低金利でかりれます。

 

こうして、経済がより活性化され、それが景気を上向かせる方向に作用します。また、これに伴って、物価に押し上げ圧力が働きます(物価が上がると企業利益が増え給与も増える仕組みです)。

 

このように、景気を上向かせるために行われる金融緩和は、金融緩和政策と呼ばれます。

 

一方、金利が上昇すると、金融機関は、以前より高い金利で資金調達しなければならず、企業や個人への貸出においても、金利を引き上げるようになります。

 

そうすると、企業や個人は、資金を借りにくくなり、経済活動が抑制されて、景気の過熱が抑えられることになります。また、これに伴って、物価に押し下げ圧力が働くことになります。

 

景気の過熱を抑えるために行われる金融政策は、金融引締め政策と呼ばれます。

 


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