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ブラック企業からの脱出

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ブラック企業からの脱却

 

➡ 日本の年間労働時間は1719時間

 

『上司のパワハラに悩んでいませんか？』

 

『理不尽な人事異動はありませんか？』

 

『月の残業時間が100時間を超えていませんか？』

 

『年収400万円以下で働いていないですか？』

 

 

​転職を何回も繰り返していくとキャリアパス（ある職位や職務に就任するために必要な業務経験とその順序、配置移動のルートの総称）を考えれなくなります。

 

ただ、ブラック企業で長時間労働に従事させられるよりはましといえるのではないでしょうか。

 

人手不足による労働環境の悪化による、健康被害などの問題が多く取り上げられる中、2018年に成立した「働き方改革法案」が、2019年4月1日より施工されました。

 

「働き方改革」は、働く方の置かれた個々の事情に応じ、多様な働き方を選択できる社会を実現し、働く方一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすることを目指しています。時間外労働の上限規制や、有給休暇取得の義務化など、経営や売り上げに直結する本法案への対応は、多くの企業にとって非常に重要なファクターです。

 



過労死ラインを理解する！

 

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2017年9月上旬、愛知県の運送会社が運転手に違法残業をさせたとして、社名が公表されました。 愛知県労働局の調査で、同社の2割の運転手が「過労死ライン」とされる月80時間を超える残業が確認され、最長で月197時間に上っていたことがわかりました。

 

厚生労働省は電通の過労自殺問題を受けて、違法な残業があった企業の公表基準を改定しており、今回が適用された初のケースとなっています。

 

会社側の説明としては人手不足が原因としていますが、本当に人手不足だけが問題なのでしょうか？

 

確かに有効求人倍率は1.51倍（2017年6月　厚生労働省）と、1974年2月（1.53倍）以来43年4カ月ぶりの高水準となっており、業種別では製造業、運輸業、建設業などの求人の伸びが目立っています。

 

愛知県の7月「輸送・機械運転」の有効求人倍率は3.09倍と、愛知県の全職種平均（1.59倍）を大きく超える水準となっています。

 

会社側の説明では大口顧客との取引を減らし、40～50代の経験者17人を中途採用したが、7月までに29人が退職したことで違法残業を減らせなかった、としています。

 

運転手は約450名ですので、約6％（29名）の運転手が直近で退職したことになります。

 

 👿 197時間の残業とは・・・

 

9：00-17：00勤務で24：00まで残業した場合の1日の残業時間は７時間、月間（7 x 21営業日）で147時間となります。

 

197時間とは土日勤務をしないと達成できない領域といえ、人手不足では片付けられない異常な勤務時間といえます。

 

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これが中途採用者数を大きく上回る退職者を出した要因と推測できます。

 

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日本ではなぜこのような問題が起こるのでしょうか

 

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​

筆者は国内企業及び米系企業で勤務した経験がありますが、労働時間を相対的にみても大きな違いは感じられません。

 

それはデータにも表れています。35ヶ国の先進国が加盟するOECD（経済協力開発機構）によりますと、日本の年間労働時間（平均値）は1719時間（2015年）と、ドイツ1368時間、フランス1482時間と比較して労働時間は長いですが、メキシコ2248時間、韓国2082時間、米国1786時間、OECD全体1766時間、イタリア1723時間、よりは労働時間が短い結果となっており、日本は世界的にみて長時間労働の国とはいえません。

 

しかし、国際労働機関（ILO、国連の専門機関）の2014年週労働時間調査によりますと、1週間に49時間以上働いている者の比率（通常9：00-17：00勤務では1時間の休憩があるので1日の労働時間は7時間、１週間で35時間）は、韓国38％、日本30％、アメリカ21.8％、ドイツ15％、フランス14.6％、と日本は上位に位置しています。

 

※国際労働機関（ILO）は、社会正義と人権および労働権を推進する。1919年に設立され、1946年に国連の最初の専門機関となった。ILOは労働・生活条件を改善するための国際的な政策やプログラムを策定し、これらの政策を実施する国内当局の指針となる国際労働基準を設定する。また、政府がこれらの政策を効果的に実施できるように幅広い技術協力を行い、かつそうした努力を前進させるために必要な研修、教育、調査研究を行う。ILOは国際機関の中でもユニークな存在で、政策の作成にあたっては労働者と使用者の代表が政府代表と平等の発言権を持つ。ILOは3つの機関から構成される。



一部の労働者が過度な働き方を強いられている

 

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日本では一部の労働者が過度な働き方を強いられています。

 

独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査によりますと、週労働時間が長いほど有給休暇の取得率は低い傾向にあり、正社員の約16％が年次有給休暇を1日も取得しておらず、週労働時間が60 時間以上の労働者では27.7％が年次有給休暇を1日も取得していないという結果が出ています。

 

長時間労働は労働者に様々な精神的負担を与えます。

 

厚生労働省が実施した「過労死等の労災補償状況」調査によりますと、業務における強い心理的負荷による精神障害を発病したとする労災請求件数は、増加傾向にあります。

 

厚生労働省は今後、問題のある企業に対し、長時間労働削減や健康管理、メンタルヘルス対策について指導し、その改善状況について全社的な立入調査により確認するなどの対策を実施するとしていますが、対応が後手に回っているのが実情です。

 

労働者は採用されるまで会社内部のことをよく理解することはなかなかできません。

 

大手企業であればネットなどで企業内部の声などを目にする機会もありますが、中小企業などでは皆無といえます。労働者は入社してブラック企業と気づくのです、そして身体を壊すまで働き辞めていくのです。辞めた場合も会社都合ですので、3ヶ月間は失業給付金が支給されず、また1年未満でやめた場合は退職金が支給されませんのでお金が必要になり、次の会社を急いで探そうとします。

 

そして次の会社の面接の際に『なぜ、そんな短期間で会社を辞めたのか？』、『石の上にも三年という言葉知っていますか？』と聞かれるのです。

 

弱者を救済する社会制度がなければ、今回のような事態はまた起こるでしょう。



日本の自殺者数

 

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日本の自殺者数は2011年まで14 年間連続して3万人を超えていましたが、2015年は24,025人（男性16,681　69％　女性7,344 31%）、2016年は21,897人となっています。

 

原因･動機別（遺書等の資料により原因･動機を自殺者一人につき3つまで計上）をみますと、勤務問題が原因･動機の一つと推定される自殺者数は、2,159 人（27％）となっています。

 

勤務問題の詳細としては「仕事疲れ」が約3割、「職場の人間関係」が約2割、「仕事の失敗」が約2割弱、「職場環境の変化」が約１割強となっています。

 

年齢層別にみてみますと、40～49 歳代が一番多く、次に30～39 歳となっています。

 

2017年版の自殺対策白書（厚生労働省）によると、人口10万人当たりの自殺者数を示す自殺死亡率（単位は％ではなく人）を諸外国と比較した場合、日本の自殺死亡率は19.5人と、30.8人のリトアニアや28.5人の韓国などに続いてのワースト６位となっており、日本の自殺死亡率は国際的には高い水準にあるといえます。

 

あなたが勤めている会社はブラック企業ではないですか？

 

あなたがブラック企業と感じているのであれば、その会社はブラック企業です。

 

その会社にしがみつく必要はありません。心の病に侵されることのほうが長期的に負担になります。

 

就職できる会社はまだ沢山ありますし、個人事業主でもいいかもしれません。

 

起業して餓死した人はいません。

 

将来に対する不安は皆同じくありますが、実際は思うほど深刻ではありません。

 

キャリアは人それぞれですし、思いつめることのほうが深刻なのです。

 

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