(NEWS)地方銀行の決算の状況

smile

地方銀行2019年度中間決算の概要(2019年12月18日公表)

(出所)REGIONAL BANKS ASSOCIATION OF JAPA


1.損益

 

Nihonbashi

 

地方銀行

 

コア業務純益:資金利益の減少を主因に、コア業務純益は前年同期比▲9.3%(▲517億円)の5,036億円。

 

業務純益:コア業務純益が減少したものの、国債等債券関係損益が増加に転じたことから、業務純益は+10.9%(+536億円)の5,465億円。

 

経常利益:業務純益の増加等により、経常利益は+13.5%(+659億円)の5,557億円。

 

中間純利益:中間純利益は+18.8%(+632億円)の3,994億円。

 

地方銀行1

 


2.資産・負債

 

business

 

○貸出金(平残):213兆7,339億円(+11兆7,375億円[+5.8%])

 

○有価証券(平残):63兆2,715億円(▲3兆4,471億円[▲5.2%])

 

○預金(平残):272兆1,817億円(+9兆1,388億円[+3.5%])

 

地方銀行2

 

地方銀行3

 


3.自己資本比率(国際統一基準行は連結、国内基準行は単体)

 

World

 

○国際統一基準行(10行):14.63%(▲0.09%ポイント)

 

○国内基準行(54行):9.59%(▲0.14%ポイント)

 


4.不良債権額

 

problem

 

○金融再生法開示債権額:3兆7,653億円(+1,975億円[+5.5%])

 

地方銀行4

 

低金利に苦しむ地方銀行で積極的な融資の反動(過剰融資)が目立ち始めているといえます。

 

 

 

低金利による収益悪化を背景とした利益確保目的の過剰融資から、融資審査が甘くなり損失を被るケースが続いているといえます。株式売却益は持ち分の益出しにより、利益は今後低下傾向に推移すると見られます。また、米国の利下げにより、日本の金利が上昇する可能性も限りなく低くなっており、融資金利&運用利回りは現状の水準を3年程度続くと見るべきでしょう。

 

住宅ローンでも個人の収入に見合わない貸し出しが増えているといえます。無理な融資は不良債権のリスクとなるといえます。

 

——————————
(Yahoo NEWS)スルガ銀行「不正融資」被害者が告発!「保険抱き合わせ商法」の闇

——————————

 

 

人口減少にともない金融機関に対するニーズが低下している中で、融資+債券運用益+株式売却益に頼るビジネスモデルからの脱却は容易ではなく、地銀の未来はなかなか開けないといえます。他行との提携や統合も限界が来ており、人口減少に合わせて金融機関(都市銀行・地方銀行・第二地銀・信用金庫など)の数を減らす政策が必要な状況と言えるのではないでしょうか。

 

地方銀行5

 

地方銀行一覧リンク
第二地方銀行一覧リンク

 

◆おすすめ記事:外資系投資銀行一覧(おすすめ転職情報)年収UP間違いなし