成長を続けるブラジル
ブラジルの過去10年間のファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)の改善や緩やかながらも前進している構造改革などを背景に同国のバリュエーション(価値)は、今後も継続して上昇する可能性が高いといえます。
2016年の国内総生産(実質GDP)は前年比3.6%減と2年連続のマイナス成長となりました。2年連続のマイナス成長は1930年前半以来となります。
資源安を背景とした企業による投資の縮小(汚職疑惑のあった国営石油会社ペトロブラスの投資抑制など)、消費者物価指数(CPI)の急上昇(2016年はリオデジャネイロオリンピックの影響もあり、2016年5月は前年比10.71%の物価上昇を記録)、雇用情勢の悪化(オリンピック・ワールドカップ特需の終焉)などが背景にあります。
ただ、資源・食料の輸出は順調に伸びており、2016年は貿易収支は黒字(+477億ドル)を達成しています。資源国であるブラジルは中国とインドの経済成長により多大な恩恵を受けています。
鉄鉱石など資源価格の回復傾向が追い風となり2017年の実質GDPの伸びは小幅なプラスに転じる見込みですが、成長ペースの鈍化は同国の株式市場にとって追い風となる可能性があります。市場で最大の関心事はインフレの行方ですが、インフレ期待(将来の予想される物価上昇)のピークアウトが鮮明になりつつあり、過熱している同国経済には追い風だといえます。
2017年6月のCPIは前年比2.46%となっており、インフレは低下傾向にあると言えるでしょう。
ブラジルは世界的な景気拡大基調で大きな恩恵を受ける位置にあるといえます。資産運用の観点からブラジルに注目しましょう。
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ブラジル
面積:日本の約22.5倍
人口:2億784万人(2015年)
首都:ブラジリア
民族:欧州系(48%)、混血(約43%)、アフリカ系(8%)、
東洋系(1.1%)、先住民(約0.4%)(2010年)
言語:ポルトガル語
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