投資家離れ加速のヘッジファンド|相場を動かす投資を学ぶ
個人投資家には馴染みが薄いヘッジファンドですが、ヘッジファンドの投資戦略を学ぶことは重要といえます。
日本株式市場では、ヘッジファンドによる仕掛け的な売りが影を潜めています。Brexit、米大統領選、北朝鮮の地政学リスクの際は短期的には先物主導で大幅下落をけん引しましたが、1日~数日以内には上昇に転じました。背景には日銀によるETF買いが相場を強力に下支えしていることがあります。ヘッジファンドも日本銀行の強力な金融緩和には投資戦略の修正を余儀なくされたということでしょうか。
個人投資家は基本的にはロング(買いのポジション)オンリーの運用がメインであり相場が上昇したときにのみ利益が出る場合がほとんどですが、ヘッジファンドは市場が上下した場合でもデリバティブ(先物取引・オプション)、信用取引(レバレッジ・ショートを活用)、空売りを積極的に活用し利益を得ます。積極的な資産運用で高リターンを目指しています。
機関投資家は様々な制限下(取引期間≪反対売買までの期間≫・格付け・1銘柄の取引金額など)での運用となりますが、ヘッジファンドは機関投資家と比較的して自由な運用が可能です。ヘッジファンドの数は世界に約1万ほど存在します。運用成績に応じて徴収される成功報酬は15~20%程度と極めて高額な成功報酬体系となっています。
ヘッジファンド業界全体のパフォーマンスを示すHFRIファンド加重総合指数(HFRI Fund Weighted Composite Index)は、リーマンショックの2008年以降、米国投資家の運用のベンチマークであるS&P500指数トータルリターン(配当金を再投資したと仮定し算出した指数:S&P 500 Index Total Return)を下回るパフォーマンスとなっています。
2016年には運用パフォーマンスの低下からから、投資家がヘッジファンドから引き揚げた資金の総額は約7.8兆円に達しました。
調査会社ヘッジファンド・リサーチ(HFR)によるとHFRIファンド加重総合指数は2017年8月までの年初来リターンは+5.5%、対してS&P500指数トータルリターンは+11.9%となっています。
Keyword:
- 機関投資家 :顧客の資金を運用する法人投資家(生命保険会社・損害保険会社・信託銀行・投資信託会社・年金基金など)
- S&P500指数 :ニューヨーク証券取引所・NASDAQに上場している銘柄から代表的な500銘柄の株価を指数化(浮動株調整後の時価総額比率で加重平均)
ヘッジファンドのいくつかの取引手法を紹介
➡ ロング・ショート戦略 :割安な銘柄をロング(買いのポジション)し・割高な銘柄をショート(売りのポジション)することで収益を上げる戦略
➡ グローバル・マクロ :マクロ経済の分析により世界の金融市場の不均衡やトレンドを見出し為替・株式・債券・商品に投資し収益を上げる戦略
➡ イベント・ドリブン :企業のM&A(合併・買収)・倒産などの企業イベントに着目し、これにより生じる価格の変動を狙い収益を上げる戦略
インバースETFの導入により今までよりも容易に個人投資家がショート戦略を立てやすくなっており、ヘッジファンドに近い戦略をとることも可能となっていますが、運用のプロ中のプロといわれるヘッジファンドでも大きなリターンを得ることは難しいということを理解すべきです。
ショートは短期的な戦略であり機動的に対応できない場合や明確な投資手法がない場合は手を出すべき投資手法ではありません。
また、市場参加者の多くがロングオンリーの戦略で投資を行っていることも理解しておくべきです。
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FX口座数『国内第1位』※ ※2019年1月末時点。ファイナンス・マグネイト社調べ(2019年1月口座数調査報告書)
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