成長を続けるEC(Eコマース)市場規模とECのメリットとデメリット

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成長を続けるEC(Eコマース)とは

 

WhiteCompany

 

成長を続けるEC(Eコマース|Electronic Commerceの略で電子商取引)とはを理解していますか?!”Eコマース””EC”という言葉はよく耳にしますが、実は詳しく理解できていない方もいらっしゃると思います。

 

そこでEコマースの基礎知識についてまとめてみましたので、ぜひご覧ください。

 

EC(Electronic Commerce|電子商取引) 業界では、近い将来に市場規模が“年間25兆円(野村総合研究所)”を超える規模になると言われていいます。

※EC=Eコマースと呼ばれることがある(commerceをコマースと日本語表記)

 

NRI

 

直接お店で購入するのではなく、インターネット上(ネットショップ・通販)で、”モノ”や”サービス”を売買することが急速に発展しています。”サービス”を理解できないと思いますが、amazonでは、「お葬式お坊さん手配チケット (お葬式お坊さん手配チケット(通夜・葬儀、戒名あり))」など”モノ”ではなく何かをやってもらう”サービス”の販売がすでにスタートしています。お寺や葬儀場に電話すればいいという話ですが、amazon payなどでに登録してある決済サービスを活用できますので、時間の短縮にもなります。

 

Eコマースはインターネットによる購買の可能性を解き放ち新たな未来を創り出す可能性があります。どういうことかといいますと、スマホの普及率が急速に高まっていますが、だれでも気軽にオンラインで買い物ができる時代がすでに来ているということです。

 

これはすごいことです。

 

子供の頃、カッコいい服を雑誌で見かけても東京でしか買うことができない商品が多数ありました。でも、今ではスマホで買えてしむのですわざわざ電車や新幹線、飛行機で東京に行かなくても↑。家電製品だってそうです。わざわざ遠くにあるヤマダ電機やビックカメラに行かなくていいのです。企業としても接客するスタッフの人件費よりオンラインのシステム構築でかなりのコストダウンにもなります。

 

テクノロジーの進化に伴い、オンラインとオフラインの生活がシームレスにつながり、その境目はますます曖昧になっていくことが予想されています。

 


Eコマースのメインプレイヤー

 

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日本ではamazon楽天市場Yahoo!ショッピングが小売市場を席巻する”Eコマース”のメインプレイヤーとなっています。
楽天の2018年度(2018年1~12月期)国内EC流通総額は前期比11.2%増の3兆4310億円と1社単体で3兆円を超える規模となっています。直近の2019年7~9月期でも1兆円を突破するなど堅調に成長していることがわかります。

 

ただ、下記図表は楽天市場単体の売上だけではなくオンライン全体の売上であることには注意が必要です(楽天トラベル楽天ブックなどのオンライン売上全体)。

 

Rakuten EC

 

楽天株式会社では、流通規模の拡大にともない従業員数も大幅に増えています(下記図表を参照)。2017年9月時点では1万4920人だった従業員が2年で4699人も増えているという驚愕の事実です。4699人の従業員を有する企業は大手企業といえますが、2年前からすでに大手企業だった楽天が急成長を遂げている結果と言えます。

 

Rakuten EC2

 

Yahoo!ショッピング(Z Holdings Corporation.)の2019年3月期連結決算によると、ショッピング事業取扱高は7692億円となっています。Yahoo!ショッピングでは、ソフトバンク連携のポイント還元が奏功し、ショッピング事業取扱高が4年連続で20%以上の高い成長率を維持しています。今後も成長を牽引するソフトバンク会員へのプロモーションを継続することにより、Eコマース取扱高の持続的な成長を目指しています。

 

Yahoo

 

Yahoo2

 




amazon・楽天市場・Yahooショッピングが3大メインプレイヤー

 

ReadBook

 

あまりオンラインで買い物をしない人にとっては理解しがたいことでしょうが、オンライン販売(ネット通販)は急成長を続けており、その中でもamazon楽天市場Yahooショッピング3大メインプレイヤーとして存在します。

 

なかでもamazonの成長スピードは桁違いといえるでしょう。

 

下記はStatista*が公表したamazonのEコマースの世界売上高の推移です。日本の売上は約1兆5000億円($13,830,000,000 x USD/JPY109.60=1兆5158億円)と国内最大規模ですが、米国の$160,150,000,000(約18兆円)と比較すると大きな差があることがわかります。

 

ただ、このデータにはアマゾン ウェブ サービス(AWS)の売上が含まれており、単純なオンライン販売だけではないことには注意が必要です。アマゾン ウェブ サービス(AWS)は、クラウドコンピューティングサービスであり、190か国の100万以上、日本国内では10万以上の顧客が利用しています。

 

※$の円換算は極めて簡単

$1 x USD/JPY109.60

$1,000(thousand) x USD/JPY109.60

$1,000,000(million)x USD/JPY109.60 / 1,0000,0000=億円

$1,000,000,000(billion)x USD/JPY109.60 / 1,0000,0000=億円

 

このデータは国内のオンライン販売が加速していくのではないかと予想する根拠です。米国の人口は日本の約2倍、市場規模は約3倍程度ですので伸びしろはまだまだあるといえるでしょう。

 

*ドイツ・ハンブルクに本拠を置くStatista社のオンラインデータベースStatistaは世界中のさまざまな業界や業種、マーケット、製品・サービスなどに関する統計データや独自のマーケット予測や消費者アンケート調査結果などを収録。
(出所)Annual net sales of Amazon in selected leading markets from 2014 to 2018(in billion U.S. dollars)

 

amazon

 

■ RELEASE DATE:January 2019
■ REGION:Worldwide
■ SURVEY TIME PERIOD:2014 to 2018
■ SPECIAL PROPERTIES:including AWS

 


amazonのサイバーマンデーはめちゃ売れる

 

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米国でのサイバーマンデー「Amazonサイバーマンデー」(日本では2019年12月6日(金)9:00〜12月9日(月)23:59まで開催)のオンライン売上は約1兆円に達しました。

 

CyberMonday

 

日本国内の実際の売上については公表されていませんが、かなり大雑把ですが500~1000億円は売上があったのではないかと推測しています。

 

約20%以上割引で商品を提供する「特選タイムセール(販売ページに←のフラグが立つ)」や特選タイムセールに落選した商品を約20%以上割引で提供する「数量限定タイムセール(販売ページに←のフラグが立つ)」などを展開し販売のテコ入れをしています。

 

Rakuten EC3

 

TVやオンライン広告への露出もかなり積極的で、楽天スーパーSALE(2019年12月4日(水)20:00~2019年12月11日(水)01:59まで開催)を意識した戦略とも言えます。

 

サイバーマンデーの実施期間は2019年12月6日(金)9:00〜12月9日(月)23:59までのセール期間の合計は約87時間で、2018年のサイバーマンデーセールから7時間延長した格好となっています。Eコマースビジネスに携わっていますが、セール期間中のamazonの売上が単純に楽天の売上の2倍強あったのではないかと個人的に推測しています。

 

amazonサイバーマンデーは基本的には小売側(セラー)が積極的に売りたい商品を上記「特選タイムセール」「数量限定タイムセール(セール以外の期間でも申し込みが可能)」に申し込み”承認”された商品が、売り出しの見出しつきで販売される仕組みとなっています。amazon側もビジネスですから売れ筋の商品から順に承認していっている可能性が高いと言えます。

 

申し込み時点で☆レビュー4以上などの規約がありますが、3.5程度でも審査に合格している場合をセール期間の販売ページで見たことがあります。売上からくる手数料収入(販売手数料)を意識しているのではないでしょうか。




Eコマース市場は拡大しているが競争が激化

 

World

 

Eコマース市場全体の高成長が続く一方、越境EC(中国からなど)などの新規プレイヤーが増えておりEコマースの競争は激化しています。

 

顧客にとっては価格競争の激化による販売価格低下によるメリットを享受できる一方、Eコマースに携わる会社の利益率が低下しており、個人・企業双方にメリット・デメリットがあるといえます。企業の利益率が下がるとすれば、そこで働く従業員の給料が増えることはないでしょうから、日本経済全体の底上げとはならないかもしれません。

 

オンライン販売の配達時間短縮は消費者にとって大きなメリットとなっています。amazonはFBA(Fulfillment By Amazon)という自社倉庫(物流施設)を構えており、食料品は最短2時間で配達可能となっており(通常商品は地域により異なるが1~2日程度で配達)、他のEコマース会社より一歩抜きに出た存在とも言えます。

 

楽天も自社で物流施設(楽天スーパーロジスティクス(RSL))を構えていますが、amazonのFBAのようにほぼ義務化されたシステムではないことから、店舗の利用率はFBAと比較して低いのが現状と言えます。amazonの顧客のかなりの割合がプライム会員(有料会員)となっており、amazonで売るためにはFBAを活用する必要があります。プライム会員向けのセールも頻繁に開催されており、amazonのヘビーuserは囲い込まれていくのではないでしょうか。ただ、プライムの年会費は値上げが予想されますので、同折り合いをつけていくかが鍵ではないでしょうか。

 

amazonプライムは、年間プラン4,900円(税込)または月間プラン500円(税込)で、迅速で便利な配送特典や、プライム会員特典に含まれるPrime Video、Prime Music、Amazon Photos、Prime Reading等のデジタル特典を追加料金なしで使える会員制プログラムです。

 

 


商品にフォーカスするamazonとストア(店舗)にフォーカスする楽天

 

Marketing

 

amazonのEコマース戦略は楽天とは一線を画します。amazonは楽天が押すショップ(ストア|店舗)より個別商品にフォーカスをあてており、amazon顧客としてはブランドの商品を買うという概念が薄れてきているといえます。

 

amazonが商品にフォーカスする理由はいくつかありますが、一番の理由としてはamazonは直販も積極的に展開しておりセラー(小売)としての一面を持つからだと考えられます。米国amazonでは、amazonブランドを全面に押し出していますが、日本ではそこまでの認知度がないことから仕入れからの直接販売を優先しています。

 

ブランドを持つ企業が全面に出ると自社ブランドや自社仕入れの商品が売れにくくなるからだと考えられます。将来的にはamazon直販のみになるのではないかと本気で危惧しています。それだけamazonという会社は世の中のインフラになりつつあるということです。

 

amazon1

 

直販は他の販売会社にとっては驚異でしかありません。なぜならamazonの仕組みを一番理解しているのですから、だれよりも優位な位置に立っていますし、広告費がかからない点も大きすぎるメリットと言えます。

 

これは様々な企業と提携して直販を展開する楽天も同じですが、価格競争を軸にカスターマーファーストを掲げるamazon(「地球上で最も顧客第一主義の会社」をビジョン+ミッションとしている)は顕著と言えるでしょう。

 

各ネットショップには億を超える商品が販売されており買う側もレビューやランキング上位に目が行きがちであり、企業側も従来の施策では生き残れない時代が来ていると言えます。




NIKEがamazonの直営サイトへの自社製品の供給を打ち切る

 

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2019年11月13日にアメリカの大手シューズメーカーNIKEがamazonの直営サイトへの自社製品の供給を打ち切ることを明らかにしました。NIKEは自前のウェブサイトなどを通じたオンライン販売に軸足を移すとみられています。人気ブランドを失うアマゾンにとっては、集客面での悪材料となる可能性があります。

 

amazonは右肩上がりの成長を簡単になし得るかというとそう簡単ではありません。競合する楽天、Yahoo!ショッピングを市場シェア獲得に向けた戦略を練っており、これから数年間は激しいシェア獲得争いが展開されると見ています。特にPayPayなどの決済システムの強みを生かしたYahoo!との連携も驚異となるでしょう。




Eコマースの未来予想図

 

YieldCurve

 

経済産業省の調査によると、2018年のEコマース(BtoC|法人・ビジネスから個人・カスタマーへの販売)市場規模は、18.0兆円(前年比8.96%増)、物販系分野におけるEC化率は、6.22%(前年比0.43ポイント増)となっています。

 

日本のEC化率は海外と比べまだ低いものの、年々右肩上がりに上昇しており、今後も上昇余地があると考えられます。

 

また、ネットオークション市場は1兆133億円と推計されています。Eコマース市場の成長を背景に国内におけるクレジットカードの利用金額を指す「信用供与額」は66兆6,877億円(前年比14.2%増)とキャッシュレスも拡大を続けています。近年ではスマホによるモバイルペイメントなどの電子決済が広がりつつあり、今後は電子決済手段の多様化が進むとみられています。

 

経済産業省のキャッシュレス・ビジョン「支払い方改革宣言」では、日本のキャッシュレス決済比率は約2割と海外に比べて低い水準に
あることから、2025年にキャッシュレス決済比率を 4割にまで引き上げることを目標としています。

 

Eコマース事業の市場は拡大するとともに、ビッグデータやテクノロジーの活用、モバイルペイメントといった決済手段により、オンラインとオフラインの融合が進むことが予想されます。




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